こんにちは!
日々の食事に欠かすことのできない「野菜」。
美容や健康のために積極的に摂っている方も多いと思います。
皆さんはそんな野菜を選ぶ際、何を目安にしていますでしょうか。
見た目の綺麗なもの、価格が安いもの、キズがないもの、オーガニック・有機栽培のものなど、個々人によって選択の基準は異なると思います。
しかし、そんなことよりも重要なポイントがあります。
それが、種です。
最近というか、かなり前からですが、野菜に味が無くなったとお感じにならないでしょうか。
子供の頃ニンジンやピーマンが苦手だった方は多いと思います。
本物のニンジンやピーマンには独特の味や香りがあります。
ですが、現在市場に流通しているニンジンやピーマンには独特の味が感じられないと思います。
また、味に比例して最近の野菜は栄養もなくなっています。
30年前と比べて今の野菜は5分の1から10分の1くらいの栄養価になってしまっています。
では昔と比べて野菜の何が変わったのでしょうか。
種が変わったのです。
固定種、F1種とは
野菜の種には固定種(在来種)とF1種があります。
厳密にはGM(遺伝子組換え)もありますがここでは言及しません。
現在スーパーなど売られている野菜はほとんどがF1種です。
F1種とは、異なる性質の種を人工的に掛け合わせて作られた雑種の1代目の意味です。
F1種の特徴は、工業製品のように均一の野菜ができます。
また交雑種のため生育速度が速いです。
ただし自家採種はできません。
よって毎年新しい種を買う必要があります。
農家側すると工業製品のように均一な野菜ができ、生育速度が速いので畑を何回転もできるので願ったりかなったりの種です。
ただし、前述の通り野菜から味や栄養価は消えて行きました。
固定種(在来種)とは
対して固定種とは、昔からある、味や形などが固定された作物の種です。
その中でも特に特定の地域で何世代も育てられたものは在来種とも呼ばれます。
固定種の特徴は、工業製品のような均一な野菜が作れません。
また生育速度もF1種に比べると遅いです。
ですので売り物としてはあまり好ましくないわけです。
しかし、野菜本来の味があります。
苦い思い出のある昔のニンジンやピーマンは固定種です。
さらにF1と違い自家採種ができます。
毎年種取りすればその土地にあった強い作物ができていきます。
人が1日に食べられる食事の量は限られていますから、当然ながらより栄養価の高いものを食べたほうが良いはずです。
しかし問題は前述の通り、現在流通している野菜のほとんどがF1種の野菜ということです。
私たちが有機野菜だと思って食べている野菜も、ほぼF1種です。
固定種野菜はどこで買えるか
基本的にスーパーで売られている野菜は99%F1種と思ったほうが良いでしょう。
町の農産物直売所なども農協が運営しているところはF1野菜の確率が高いです。
個人が経営しているような農産物直売所であれば、固定種野菜を販売しているかもしれません。
見分けるポイントは形が均一か、バラつきがあるかをまずチェックしましょう。
形が不揃いなものが多くあれば固定種の可能性があります。
虫食いなどの箇所もあれば農薬も使っていない可能性もあります。
さらにおすすめなのは、道端で個人の方がやっているような無人販売です。
こういったところは個人が趣味でやっていて作りすぎたから出しているようなケースも多いので、固定種野菜で育てていればラッキーです。
農業で生計を立てている農家は固定種の種は使いませんからね。
あとは、固定種野菜専門のネット販売の農家さんもいるようですので、そういう方から購入するのもアリでしょう。
過去30年ほどでF1種の市場の寡占が進み、固定種は危機的状況になっているようです。
ただ、多くの方が固定種の野菜を選ばないと、味も栄養もない工業製品のような野菜しかない未来になってしまいます。
と言うより、現在そういった状態になってしまっているので、少しでも変えていかなくてなりません。
これから野菜を選ぶ際には見た目がキレイかやキズがないか、大きさが均一かといった、今まで野菜を選ぶときに無意識に思い描いていたことを一度忘れてみてください。
そして、その野菜が固定種なのかF1種なのかに少しだけ着目してみてください。
皆さんの美容と健康の参考になれば幸いです。